「朝はしっかり食べなきゃ元気が出ない‼」
そんなふうに思っていませんか?
でも、アーユルヴェーダの考え方では、正午までは「消化の時間」と言われており、消化力がまだ目覚めていないのに、無理に食べることはかえって体に負担をかけてしまうと言われています。
今回は、アーユルヴェーダの視点から「胃腸を休める朝の過ごし方」について、私の実体験も交えながらご紹介します。
アーユルヴェーダで見る朝の体の状態
アーユルヴェーダでは、一日の中で体に流れるエネルギーが3つの時間帯に分かれていると考えられています。
- 朝6時〜10時は「カパ(重たく湿ったエネルギー)」の時間帯。
この時間は体も心もどんより重く、代謝がゆっくりな状態。そんなときにパンやヨーグルト、冷たい飲み物などをとると、ますます重たくなってしまいます。
さらに、アーユルヴェーダでは、「アグニ」と呼ばれる消化の火が健康のカギ。
朝起きたばかりの体は、アグニもまだ目覚めきっていないので、消化の準備ができていません。
胃腸を整えるアーユルヴェーダ式・朝の習慣
では、朝は何をしたらいいの?
アーユルヴェーダでは、“食べる前のセルフケア”を大切にしています。
① 舌磨きで毒素をオフ
起きてすぐに舌の表面についた白っぽいものを、専用の舌クリーナー (タングスクレーパー)やスプーンでやさしく取り除きます。この舌の表面についた白っぽいものの正体は、“アーマ(未消化物)”だからです。
② 白湯を飲む
コップ一杯の白湯をゆっくり飲むことで、内臓をやさしく温め、アグニを起こす準備ができます。
③ 軽いストレッチやヨガ
朝の軽い運動は体の巡りを良くし、消化力もアップ。深い呼吸をしながら太陽礼拝などを取り入れると心もスッキリします。
朝ごはんは本当に必要?
実は、本当にお腹が空いていないなら、無理に朝食をとらなくてもOK。
アーユルヴェーダでは、「お腹がグーッと鳴る=アグニが燃えているサイン」。このサインがないうちは、無理に食べる必要はないとされています。
私自身も、
「朝、子どもの準備でバタバタなのに、自分の朝ごはんまで作って食べるのがしんどい……」
と思っていた時期がありました。
そこで思い切って「白湯だけで午前中を過ごす」ことを取り入れてみたんです。すると…
私の体験談:朝食を抜いたら、こんな変化が
最初の数日は少し不安でしたが、驚いたのは体の軽さ。
朝の眠気が減り、頭もスッキリ。午前中の集中力がぐんとアップしたのを感じました。
さらに、お昼ごはんがとてもおいしく感じるようになり、自然と「よく噛んで味わう」習慣がつきました。
何より、“食べなきゃ”というプレッシャーから解放されたことが心地よかったです。
こんな人におすすめ!
- 朝ごはんを食べると逆に重たくなる
- 午前中の眠気や集中力低下が気になる
- 朝食を作るのが負担でストレス
- デトックスをしたいと思っている
そんな方には、ぜひアーユルヴェーダ式の「食べない朝習慣」を試してみてほしいです。
まとめ:食べないのは“我慢”じゃなく、“ケア”
「食べない=健康に悪い」と思われがちですが、
アーユルヴェーダでは、「今の自分にとって本当に必要なものだけをとる」というシンプルな考え方が基本にあります。
忙しい朝だからこそ、何かを“足す”より、“引く”ケアで、体も心も軽くなってみませんか?無理なく、ゆるく、自分の体に寄り添いながら続けてみてくださいね。